診察から1時間ほど待つと化学療法室から名前を呼ばれた。
2回目の投薬ということでだいぶリラックスし
今回は一人で投薬を受けに来ていた。
最初に投薬するのは吐き気止め。
抗がん剤のエピルビシンを投薬する時に、前回同様
爪の変色対策としてフローズングローブをお願いした。
私が通院しているC病院では、爪への副作用対策として
このグローブが用意されているが、
病院によってはないところもあるらしい。
それでも希望する場合は患者が個人的に購入して
治療を受けているケースを先輩たちのブログで知った。
中には脱毛対策としてアイスキャップを購入している方もいるらしい。
イヤホンで視聴でしていたテレビが
「6月なのに今日は夏日です」と言っている。
けれどもそれを見ている私は両手両足に冷たいグローブをはめて
口の中にひっきりなしに氷を投入しているので寒くて仕方がない。
汗をかいているリポーターの話が別の世界のことのように感じられた。
2回目だけれど、この寒さはやっぱり慣れなかった。
むしろ1回目のほうが緊張していたからか
頑張れた気がする。
2回目のFEC療法では、氷を食べるのは途中でギブアップした。
口に含んでいた氷の臭いが急におかしく感じたのだ。
長い間、製氷機を放っておいた時に発生する
あの嫌な臭い!
売店で購入した氷だったし、
突然、臭いが変わるなんてことはないのだろうが
急にその臭いが口の中に広がって、吐き出しそうになった。
身体が冷やされ過ぎて、感覚がおかしくなったのだろうか。
それとも薬のせいだろうか?
とにかくその日から数日間は、氷はもとより
水も見ただけであの嫌な臭いの感覚が蘇ってしまい
とてもうけつけられなくなってしまった。
3回目の投薬の時に、もう氷を口に入れる自信がない。
困ったな、と同じ病気の先輩方のブログをいろいろ読んでいるうちに
口の中の氷は、時々舐めるので十分という方や、
やらなくても副作用が出ない人、
エピルビシンでは冷やしてもあまり効果はない、と
書かれている記事を書いている方を見つけたりした。
先輩方のブログでは随分、勉強させてもらっていたつもりだったが、
もしかして、頑張り過ぎたかな。
個人差があるので先輩方の経験は「あくまで参考」だ。
今のところ爪に異常はない。口内炎もない。
口内炎は譲れないけれど、
寒さとあの嫌な臭いに悩まされるのも耐えられない。
とりあえず3クール目の時に
自分の体調を説明して先生にアドバイスをもらおう。